東京都板橋区のパーソナルトレーナー、田中です。
毎週100名に加圧トレーニングの指導をしつつ、ブログを書いております。
まずは、5年以上通われている60代・女性のお客さまとの会話からです。
長年通われている方なので、話したまま載せました。
今日は、「加圧トレーニングで左右差がなくなるのか?」をお話します。
実際にやってみましょう
自分に左右差があるのか知っていただきたいので、実際にやってみましょう。
右腕を上に持ってきます。
左腕を下へ持ってきます。
背中で、右手と左手がさわれますか?
今度は逆です。
左腕を上に持ってきます。
右腕を下へ持ってきます。
背中で、左手と右手がさわれますか?
Aさん:両方ともさわれました。
優秀ですね。
肩甲骨周りが柔らかい証拠です。
現在の良い習慣を続けましょう。
Bさん:両方ともあと少しでさわれそうです。
惜しいですね。
日頃から肩甲骨を動かすようにすれば、さわれるようになります。
背中周りのストレッチを習慣にしましょう。
Cさん:両方とも全然さわれません。
Dさん:そもそも背中に手が回りません。
重症ですね。
肩甲骨が本来の動きを忘れてしまっています。
早めに肩甲骨の運動を習慣に取り入れることを、強くお奨めします。
みなさん、Aさん~Dさんのどれに近かったですか?
どれにも近くない方が多いと思います。
Eさん:右はさわれたけど、左はさわれなかった
Fさん:左はもう少しでさわれそうだけど、右は全然ダメ
こんな感じではありませんでしたか?
そう、大体の人に左右差があるんですね。
なぜ、左右差ができるのか?
左右差ができる理由は簡単です。
利き腕があるから。
大体の人が利き腕を多く使いますよね。
だから、利き腕の方が柔らかくなります。(or 硬くなります。)
適度に使えば柔らかくなるし、過度に使えば硬くなります。
だから、左右差はあって当然なのです。
あまりにも極端な差でなければ、気にしすぎる必要はございません。
たまに少しの左右差を極端に気にしすぎる人がいるので、言っておきます。
そのくらいの左右差は当たり前。
加圧トレーニングで左右差はなくなるのか?
この疑問の結論は2つ。
1つ目、極端な左右差はなくなります。
でも、微妙な差はなくなりません。
もう1つ、身体が柔らかすぎる人や硬すぎる人は難しいです。
順番に解説します。
極端な左右差は加圧トレーニングでなくなる
先ほどのEさんとFさんのようなケースです。
Eさん:右はさわれたけど、左はさわれなかった
Fさん:左はもう少しでさわれそうだけど、右は全然ダメ
Eさんの場合、左もさわれるようになると思います。
Fさんも、まずは右が柔らかくなります。理想を言うと左もさわれるようになって、続いて右もさわれるようになれるといいですね。
このくらいなら、加圧トレーニングで可能です。
柔らかすぎる人や硬すぎる人は難しい
先ほどのAさんやDさんを思い出してください。
Aさん:両方ともさわれました。
Dさん:そもそも背中に手が回りません。
Aさんは右は手首まで付くけど、左は指しか付かないとしましょう。
このようなケースを、「加圧トレーニングだけで両手とも手首まで行くようにできるのか?」と言うと厳しい。
Dさんのようなガチガチな人、残念ながら結構いらっしゃいます。
ガチガチなので左右差も何もないですが、このような人が「加圧トレーニングだけでどうかできるか?」と言うとやっぱり厳しい。
例えばDさんが50歳だとして、50年間の習慣が身体を固めてしまっているのです。
それをたった1~2年で柔らかくするのは、正直難しいです。
最低でも5年はほしいですね。
このように、柔軟性が高すぎる人や低すぎる人が柔らかくする場合、加圧トレーニングだけでなくストレッチをした方がいいでしょう。
なんで身体が硬くなるのか?
ここで、身体の基礎知識。
なんで硬くなってしまうのでしょうか?
原因は2つあります。
- 使いすぎ
- 使わなすぎ
使いすぎると身体は硬くなります
先ほどと同じことを書きます。
身体は適度に使えば柔らかくなるし、過度に使えば硬くなります。
例えば、右利きの人がいつも右で物を持つ癖がある場合。
軽めのバッグを持つくらいなら、右の筋肉を適度に動かせるので柔らかくなります。
でも、スーパーで大量に買った物を持っていると、右の筋肉を過度に使いすぎて硬くなります。
使わないと身体は硬くなります
身体は動かさなくても硬くなります。
動物って、使わない場所は退化させる生き物なのです。
より効率的に生きるためにね。
人間も動かさない場所は、動かないようにセットされます。
肩甲骨なんて、日常生活でそんなに動かさないですよね。
だから、ガチガチに固まって、背中で握手できなくなってしまいます。
特に現代人は運動不足なので、大体の人が使わなすぎで硬くなっているケースが多いです。
加圧トレーニングでは、適度に身体を動かします
加圧トレーニングでは適度に負荷をかけます。
日常生活以上、一般的な筋トレ以下の負荷くらいです。
これ、身体をほぐすには丁度いい負荷なんですよ。
だから、加圧トレーニングをしていると、左右の柔軟性が調整されるのです。
加圧トレーニングはストレッチではありません
ただし、加圧トレーニングはストレッチではありません。
筋トレです。
しかもベルトを巻いている分、可動域は狭くなります。
加圧トレーニングのストレッチ効果は、あるけれども限定的な点も覚えておいてください。
理想を言うと、加圧トレーニングの後にしっかりとストレッチでほぐしてほしいですね。
加圧トレーニングで柔軟性の左右差はなくなります(例外あり)
今日のまとめです。
加圧トレーニングをすると、左右の柔軟性の差はなくなってきます。
普段動かさない所を、適度に動かすためです。
ただし、加圧トレーニングはストレッチではありません。
- 最初から身体が柔らかい人が、さらに柔軟性を高めたい
- 身体がガチガチの人が、通常の状態に戻したい
このような場合には、ストレッチが必要になります。
あまり過度なストレッチ効果を加圧トレーニングには求めない方が良さそうです。
ちなみに、今回は柔軟性の左右差を話しましたが、筋肉の左右差も加圧トレーニングで矯正されます。
利き腕では5kg持てるけど、反対は3kgしか持てない・・・
このような人は、加圧トレーニングをするうちに両腕とも5kg以上扱えるようになるでしょう。
ただ、これにも加圧トレーニングには限界があります。
利き腕では100kg持てるけど、反対は90kgしか持てない・・・
こんな人は加圧なんかせずに、利き腕じゃない方を重点的に鍛えた方が良さそうです。
今回の「加圧トレーニング」はあくまで、当ジムで行っている加圧トレーニングです。
当ジムでは1回のトレーニングが20分なので、あまりマニアックなトレーニングはやりません。
例えば、右腕しか鍛えないとか腹筋しかやらないとか、そんな限定的なトレーニングは行いません。
日常生活で運動不足気味の人向けに、全身まんべんなく適度に動かすトレーニングをやっております。
こんな感じなので、過酷な加圧トレーニングをやっているジムでは参考にならないかもしれません。
ちなみに、加圧ベルトを巻かなくても、適度に動かせば左右差は矯正されます。
近くに加圧ジムがない方は、「ちょっと疲れるな」くらいの強度で運動をしてみてください。