こんにちは。パーソナルトレーナーの田中です。
当ジムでは加圧トレーニングをメインに提供しております。
加圧トレーニングは筋トレの一種。
筋トレは、筋肉・筋力・体力をつけるための運動です。
で、筋トレと同時に絶対にやらなければいけない運動があります。
それがストレッチ。
筋トレは筋肉の量を増やすのがメインで、ストレッチは筋肉の質を良くするのがメインです。
ストレッチをやらないと、質の悪い筋肉ばかり増えて、怪我しやすい身体になってしまいます。
私の場合、大体4:1くらいの時間配分で筋トレとストレッチをしています。
1レッスンが20分なので、筋トレ16分+ストレッチ4分の割合です。
そんな4分間のストレッチ中で、やってほしくないことが2点あります。
無意識にやってしまっている方が多いので、その原因と対策を考えます。
やってほしくないこと1
ストレッチ中にやってほしくないこと1つめは、「歯を食いしばる」ことです。
食事でもないのに歯を食いしばるのは、単純に歯に良くありません。
アゴの力も使うので、顎関節にもかなりの負荷がかかります。
さらに、血流が阻害されるので、頭痛の原因になったりもします。
歯を食いしばることで良い事は何もありません。
ストレッチ中に歯を食いしばるのはやめましょう。
やってほしくないこと2
ストレッチ中にやってほしくないこと2つめは、「息を止める」ことです。
短時間のストレッチは、筋肉を伸ばす時に息を吐くのが正解。
長時間のストレッチは、自然に呼吸をしているのが正解です。
ダメなのは、
短時間のストレッチで、息を止めてしまうこと。
長時間のストレッチで、息を止めて&苦しくなってから思いっきり吐いたり吸ったりすること。
息を止めると、血圧が上がります。
ただでさえ、筋トレは血圧が上がりやすくなります。
その後のストレッチでさらに血圧を上げてしまうのは、とっても危険なのは容易に想像できると思います。
息を止めても苦しいだけで、良い事は何もありません。
ストレッチ中に息を止めるのはやめましょう。
原因
以上、ストレッチ中に「歯をくいしばること」と「息を止めること」はダメなのをご理解いただけたかと思います。
では、なぜストレッチ何に歯を食いしばったり息を止めたりすると思いますか?
その原因は単に力が入っているからです。
筋トレは、力を入れるのが正解。
ストレッチは、力を抜くのが正解。
ストレッチでは力は全く不要なのです。
原因の原因
では、なぜストレッチ中に力を入れてしまうと思いますか?
これは学校教育が悪さをしていると考えています。
体育の時間にスポーツテストってやりませんでした?
「50m走」や「握力」と共に、「長座体前屈」があるのです。
50m走→1秒でも早く走った方が○
握力→1kgでも強く握った方が○
長座体前屈→1cmでも前に傾いた方が○
こんな感じで成績が決められます。
ただ、「50m走」や「握力」は力を入れてやるのが正解なのですが、「長座体前屈」は力を抜いてやるのが正解です。
これを1cmでも前に行こうとすると、どうしても力が入っちゃう。
その記憶が大人になっても残っていて、ストレッチも力を入れてやってしまうのです。
長座体前屈は、主に太もも後ろ(お尻の下)の筋肉を伸ばすために行います。
筋トレではなく、ストレッチなのです。
対策
ここまでまとめると、ストレッチ中の「歯の食いしばり」と「息を止める」原因は「力を入れてしまう」ことです。
「力を入れてしまう」原因は、前屈の場合は少しでも「前に行こうとしてしまう」ことです。
ここまで分かれば、解決法は簡単ですね。
ストレッチでは、前に行こうとしなければ良いのです。
先ほども言ったように、前屈は太もも裏を伸ばす行為。
なので、前屈中は太もも裏の筋肉を意識して、伸びている感覚を味わいましょう。
無理して力を入れる必要はありませんので、「気持ち良いな」くらい伸ばせばOKです。
呼吸のイメージは、お風呂で湯船につかっている感覚です。
ゆっくりと吐く感じだけでも意識していただければOKかなと思います。
ストレッチの優劣は外見では判断できない
ストレッチでやってほしくないことを解説しました。
ストレッチ中に歯を食いしばったり息を止めたりするのは、デメリットだらけです。
今すぐに、そんな力を入れるストレッチとは卒業しましょう。
身体の固い人は、「全然前に行かない・・・」っておっしゃいます。
そんなのは気にしないでください。
「どれだけ前に行くか?」よりも「どれだけ筋肉が伸びているか?」の方が大切です。
身体の柔らかい人は、「なるべく前に行くようにしたい!」とおっしゃいます。
そんな意識は捨ててください。
「どれだけ前に行くか?」よりも「どれだけ筋肉が伸びているか?」の方が大切です。
ストレッチが上手くできているかどうかは、外見では判断が難しいのです。
あなた自身がターゲットの筋肉を伸ばしている感覚があれば、外から見て1ミリも動いてなくても正解なのです。
格好悪くても良いから、気持ち良いなと感じるストレッチを心がけてください。